Mac 管理の切り札「Casper Suite (キャスパースイート)」とは

Mac は他の OS と比較して非常に洗練された UI を持ち、学校や企業での採用事例も増えている。導入台数が増えてユーザー数が増加するにつれて、Mac をどう管理するかというのがシステム管理者の共通した悩みだ。

マイクロソフトWindows Server のように Mac にも OS X Server というサーバ版の OS が存在し、この OS X Server のディレクトリーサーバ機能と「Apple リモートデスクトップ」という有料ソフトウェアを組み合わせて多数の Mac クライアント機を管理する事が一般的である。

しかし OS X Server による多数の Mac 管理は WindowsActive Directory ベースの管理と比較すると、柔軟な管理という点ではまだ機能的に不足している感がぬぐえない。

そこで Mac のクライアント管理用ソフトウェアスイートとして開発されのが「Casper Suite」という製品である。開発元は米国ミネアポリスを拠点とする JAMF Software 社(http://www.jamfsoftware.com)であり、Casper Suite の現在のバージョンは 7.2 である。

この Casper Suite は Tomcat をアプリケーションのプラットフォームとして採用し、データベースは MySQL を採用している。どちらのソフトェアも Mac OS X にもとからバンドルされているので製品自体は非常に安定しており、企業での採用にも不安はない。

またライセンス体系も企業や教育関係を強く意識しており、Casper Suite で管理する Mac クライアント数のみによりライセンス料金が決められている。供与されたライセンス内であれば、無制限に Casper Suite のインスタンスを導入可能である。つまり、本番/テスト/検証環境用に別ライセンスを購入する必要が無い。

次回からは、Casper Suite の個々の機能に触れていきたい。